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河内長野市野作町より【グリストラップの詰まり 水が上がってきてる】って依頼が舞い込んできました。
グリストラップが深くて掃除点検口の蓋を開ける事が出来ずに勘を頼りにトラップ桝から高圧洗浄をして何とか詰まりを解消させて管内カメラ調査をして驚愕の事実を知りました。
これ、掃除点検口の蓋が開いてたらドレンクリーナーで通管作業して大惨事になってたかもしれません。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着すると間もなくアイドルタイム(14:00~)に突入しようかと言う時間なのにめっさバタバタしてはったんで収まるまで待っていました。
ひと段落して厨房内に入ったんですが『店内の排水マスも溢れてる状態です』との事です。
早速グリストラップの蓋を開けてみるとご覧の通りパンパかちんの状態です。この店のオーナー様はリピーター様ですが初めてお伺いするお店なんで排水経路は全く分かりません。
厨房責任者様にカゴの位置を聞いて下流側を特定して覚悟を決めて手を突っ込んで掃除点検口の蓋を開けようとしたら固くてヌルヌルで開きません。
結果的に開かなくて良かったんですがこの時点では掃除点検口の蓋を開けてグリスカッターを突っ込もうと思っていました。
排水桝の確認
外に出て目に見える排水桝を全て開けてこのトラップ桝が大本命と判断しました。
って言うのも目視で油脂の塊が確認出来て明らかに『流れてないやろ』って思ったからです。
この辺の判断は数多くの飲食店の排水詰まり抜きに携わっている経験なんですがこれが違えばヤバかったです。
高圧洗浄機を準備
見るからにヤバそうな油脂の塊なんで低騒音ハイパワーの高圧洗浄機を準備して行きます。
ランサーノズルをストレートとL字の2本を用意して3分の洗管ホースを準備しました。
先発は3分の洗管ホースに前方1穴後方6穴ノズルを準備しました。
排水管を高圧洗浄
まずはストレートのランサーノズルでトラップ桝を上からやっつけます。
続いてL字ランサーノズルで枝管の口周りの油脂の塊を崩します。
そこから前方1穴後方6穴ノズルで枝管を洗管作業するんですが何度もドバッて出てくるにも関わらず肝心要のグリストラップの水位は下がりません。
そうこう言ってる間に小一時間が過ぎた辺りでオーナー様の息子さんが駆け付けてくれたんですが名刺交換なんかしてる場合じゃなかったんで愛想が悪く感じたかもしれません。
2分の洗管ホースにシンショー製超旋回ノズル2穴式HRノズル改 2分ホース用なんかもぶっ込みましたがある場所から入って行きませんでした。
再度3分の洗管ホースに前方1穴後方6穴ノズルで洗管作業を続けると奇跡的に詰まりが抜けてドバドバ流れ始めました。
もう掃除点検口の蓋を壊そうと思ってました。
管内カメラ調査
グリストラップの水位が下がってから壊れるのを覚悟でパイレンで掃除点検口の蓋を開け(メキメキ言ってました)管内カメラ調査をしながらフレックスシャフトK9-204で排水管の壁面に付着する油脂の塊は全て除去したろって思いました。
グリストラップから管内カメラ調査をしながらフレックスシャフトK9-204で通管作業を開始しだすとすぐに『んっ?排水桝じゃね?』って映像が映し出されます。
隠れ桝を発見
距離を考えたら奥の事務所の中って感じだったんで床板を剝がしたら隠れ桝が出てきました。
ここで『あのおかしな手応えはこれやったんかいっ!』って納得しました。
排水桝の蓋を開けてビックリ玉手箱なんですが管内カメラで見ながらなんで当然なんですが管内カメラもチェーンノッカーも良いトコで止まっていました。
上にチェーンノッカーが見えてますが下の排水管から前方1穴後方6穴ノズルが出てきて詰まりを解消させたんでしょうが段差があるんで奇跡としか思えません。
隠れ桝からの通管作業
排水桝の油脂の塊を除去してから下流側の排水管を管内カメラで確認しました。
排水桝からの洗管作業でシンショー製超旋回ノズル2穴式HRノズル改 2分ホース用も使ってたんでほとんど油脂の塊の取り残しはなかったんですが1つだけ残ってたんでフレックスシャフトK9-204を使って除去しました。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?チェーンノッカーは推進ヘッド・超硬チップ付きチェーンノッカーを使用しました。
隠れ桝を発見出来てなかったらあれだけの油脂の塊を残していた事になります。
抜けておかしいなって思ったら管内カメラ調査を勧めるんですが『とりあえず流れてるから良いわ』って言われるトコなら入れませんから(苦笑)
だって管内カメラ調査って物凄くリスクがありますから…現場からは以上です。
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