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豊中市西泉丘より【賃貸で貸してる店舗さんのトイレが故障したみたい】って依頼が舞い込んできました。
オーナー様よりの直接依頼が入ってきまして現場に向かったんですが入居者様に症状を伺うと『TOTO SH670BAで内蓋をしてないと水が噴水状態になる』との事でした。
TOTOのSH670BAはトイレタンクには手洗いが無いタイプです。
では、この現場がどんな感じの現場やったんか詳しく解説して行きます。
まずは状況確認から
現場に到着すると2台あるうちの左側のドアに使用禁止の貼り紙が貼ってありました。
入居者様も『最初は2台も要らんと思ってたけどこんな時には助かるわ!』って言ってはりました。
早速トイレに入ると既にトイレタンクの蓋は外されていて『どんな事になりました?』って尋ねると『内蓋をしてないと水が噴水状態になる』との事です。
この時点で何の故障か何の部品を交換したら良いのかは緊急対応をしてる水道屋さんなら分かっています。
トイレの品番確認
皆さんに分かりやすく説明する為にトイレタンクの品番確認をして行きます。
トイレタンクの品番はSH670BAって品番シールを確認しました。
今回の修理には関係ありませんが便器の品番確認をするとTOTO CS670Pでした。
この最後のPってのはP排水、要は壁排水の事を指します。
トイレタンクの修理(解体作業)
内蓋を外して水が溜まってる状態でダイヤフラムの状況を確認します。ここでシューシュー音がしてたら鉄板なんですが今回はしてませんでした(苦笑)
とは言っても聞いてる症状だと交換する部品は決まってるんで解体作業をして行きます。
まずは噴水状態になってたであろうダイヤフラムの解体撤去をして行きます。
そのまま排水弁の解体撤去もして行きます。ぶっちゃけTOTOのSH系は調子が悪いと感じたらダイヤフラムと排水弁の交換をしちゃえば良いんです。
噴水状態もシューシュー音もダイヤフラムが原因なんですが、たとえ便チョロ(便器にチョロチョロ水が漏れる症状)してなくても排水弁のパッキンを触れば手は真っ黒になるハズです。
ここでダイヤフラムと排水弁の設置場所を見てもらえば分かると思うんですが真っ黒になってるんでそれを綺麗に拭き取ります。
特に排水弁の方はタンクに薬剤を入れてる場合は取れにくいんで必ず目視で確認して綺麗に拭き取ります。
トイレタンクの部品の取り付け
まずは新しいダイヤフラムと排水弁の用意をします。ダイヤフラムはTH405Sで排水弁はHH08008Zになります。
これはトイレタンク毎に品番が違いますから必ずトイレタンクの品番確認をして部品を選ぶ必要があります。
まずは排水弁の取り付けをします。所定の位置においてパチンと止めたら良いだけなんですが先にレバーの部品にチェーンを取り付けておくと楽です
4玉を余らせて取り付けるんですが同梱の白い方に取り付けます。ピンも新しい物に交換しときます。
次にダイヤフラムを置くんですがダイヤフラムには2つのツメがあるんで必ず合わせます。
ダイヤフラムを正しく設置したら締付ナット32を締め込みます。この時にダイヤフラムを軽く押し付けてやると失敗しません。
手締めでラストにアンギラで確認しますがほぼほぼ手締めで十分です。
最後に浮玉を取り付けるんですがラジオペンチでつまむと楽なんですが慣れてない人がやると折るから注意が必要です。
浮玉レバーやオレンジ色のフィルターユニットを破損させちゃうとさすがの山川設備でも常備してないんで絶対に破損させちゃいけません(笑)
このタイミングで一旦止水栓を開栓して通水テストを行います。これで噴水状態になったら取り付けが間違っている場合があります。
内蓋の取り付け
実はここからが一番大切なんですが内蓋の取り付けをして行きます。パチンと四隅を取り付けるだけなんですが反ってる場合は上手く行きません。
上手く行かない場合は一旦止水栓を閉めて水を抜きタンクの中に水が無い状態でやってみて下さい。
それでもダメなら新しい内蓋を取り寄せて下さい。
内蓋をした時点で止水栓を開栓し内蓋が弾けるかどうかの確認をします。
今回は弾けたんでどこかのタイミングで取り寄せて交換する事になります。
まとめ
そんな訳でいかがでしたか?ダイヤフラムや排水弁の交換したばっかりの時は良いんですが後々エラい事になるから内蓋がちゃんとハマらなければ絶対に交換した方が良いです。
そもそも内蓋を外してちゃんとハメないから反ってくるんです(苦笑)
SH系のトイレタンクの内蓋をナメちゃいけません(笑)現場からは以上です。